紙の紹介 ―バナナ編―

紙の紹介、第2弾!
今回取り上げるのは バナナペーパー です。

この用紙、読んで字のごとくバナナの繊維を原料としているのですが、
誕生するまでは感動的な経緯がありまして・・・。

 

アフリカにザンビアという国があります。

この国は最貧国の一つで、現地に雇用を創出すべく2007年より活動がスタートしたのですが、
暗中模索する中で思い立ったのが
「バナナの茎の繊維は紙の材料にならないか?」ということだったのです。

 

もともと紙の材料になる樹木は製品化できる状態に育つまで20~30年を要する物。
しかしバナナの茎はなんと1年!
(一つの茎には一回しか実がつかないので、毎年新しい茎が生えてくるよう切り落とすのです。)
材料を手にする時間的コストもかからない上、森林保護も可能になるのです。

また、現地でバナナを作られている農家さんというのは、その国の最貧困層の方々です。
バナナに加え繊維も売れるということになれば、雇用の創出にもつながります。

加えて、このような境遇では、生計を立てられず密猟などに加担せざるをえない家庭もあって
貧困を解決しなければ、希少動物が絶滅するリスクにもつながりかねません。

 

かくして2011年よりバナナペーパーのプロジェクトがスタートしました。
現地で丁寧に加工されたバナナの繊維が日本に送られ、
伝統的な和紙の生産地である越前の工場で紙になります。

 

この名刺用紙は、アフリカの希望と日本の伝統技術が融合して生まれたものなのです。

 

更に2014年には
「現地にも工場を作ろう」という企画がクラウドファンディングで立ち上がり
わずか2か月間で目標金額を達成!
村の大工さんと共に、教育も受けたことが無い人たちも手を取り合って
本当に手探りのなか、手づくりで工場建設やソーラーパネルの設置が進められ
無事稼働するに至りました。

 

その後2016年には、ザンビアの日本大使館から工場の拡張や研修施設など、
その他設備への援助も差し伸べられ、
2017年には、日本からはるばる越前の和紙職人が来訪。
現地スタッフにも手すき和紙の技術が伝承されるに至りました。

 

現在では、現地に経済的な恩恵がもたらされ
教育、インフラ、医療、環境保護などの多種多様な分野で好ましい結果を残し続けています。

もともと色合いやざらっとした手触りにも独特の野趣がある紙なのですが、
こういうドラマの存在に思いを馳せてみると
より一層「この紙はどこから来たんだろう」というロマンが高まりますね。

 

完全オーガニック(化学物質無添加)のバナナペーパー名刺用紙、
ご興味を持たれた方はぜひ!

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